小津家の食卓

中央●木曽志真雄「オリベ8寸角皿」H4.0 W25.5㎝ 2008年 「とん焼」は小津家風・豚の角煮のこと。作りおきの煮豚を切って焼いて甘辛のタレをからめるだけ。小津家はみんなコレが好き。撮影協力:宙(そら)東京都目黒区碑文谷5-5-6 TEL.03-3791-4334

右●坂場圭十「色絵芥子文5寸皿」W15.5㎝ 参考価格=3,675円

 「ただいまぁ」
 父の声が玄関でしたころ、私は"とん焼"ととうもろこしとサラダ菜を皿に盛りつけていた。この時間が好きだ。うちで一番出番の多い、草色の大皿。それまで義務だった晩ごはん作りを楽しみに変えてくれたは、この四角い皿だった。どうってことのない私の料理でも美味しそうに見える。水切りかごに入ったままの取り皿も並べよう。私のは花の絵がついている。山吹色がきれいな、盛り上がってガラスみたいな絵を見ていると不思議となつかしく、やさしい気持ちになれる。なぜだろう......。

 「おっ。うまそうだね」                                
 最近お気に入りのビール缶を冷蔵庫から出しながら、「やっぱり木曽さん、どこか違うな」と父がいう。くすっと私は小さく吹き出した。まるで知り合いみたいないい方だったから。父は、この大皿の作者と会ったこともないらしい。でもたしかに、この皿がうちにやってきたのは父のおかげだった。だから私がこれをテーブルに並べると、どこか照れくさそうな、満足そうな顔になる。(続く)


「小津家の食卓」に今回登場した器を、「センテンモン」がお取り次ぎします。
作品は1点ものか、数に限りがあります。
ご希望の方は[お取り次ぎのご案内]をお読みのうえ、お早めにどうぞ。

  • 料理上手といわせてしまう織部皿
  • 木曽志真雄(愛知県)の「オリベ8寸角皿」
  • ひと味違う木曽さんの近作です。伝統的な織部の素材や技法をふまえていても、モダンで品格を感じます。角皿でありつつ自己主張は控えめな作であり、豊かな8寸サイズは応用の効く使いやすいサイズ。複雑で深みのある草色やザラッとした質感、幅広の縁の立ち上がり方がとくにシャープです。料理上手と思わせてしまう、不思議な魅力ある器です。 作品番号: OZ1-KS-001
    木曽志真雄 「オリベ8寸角皿」
    高4.0 径25.5×25.5cm
    価格: 21,000円(税込・送料別)             
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