展覧会への招待

Exhibition previews & reviews

  • 2008年10月 1日~2008年10月 6日
  • 小川博久 作陶展
  • ギャラリーおかりや (東京都中央区銀座4-3-5 TEL.03-3535-5321)

 「やきもの屋として、使えるものを作り続けること」が、この作者の底流をなすシンプルにして揺るがない屈強な心情だ。だから表現とか創作という上っ面を撫でただけの言葉にも躍らされず、しかし時代に合致した使いよい器をひたすら思い、作り続けてきた。たとえば、本展でもとくに人気を集めている織部は、学生時代から窯跡を訪ね、桃山時代の陶片を見て歩いてきた。そうして多くの情報を自らで得た結果が、情緒にのみもたれかかった茶陶などの仕事に向かわせず、いわば潔い、かつ使って心地よい現代の織部の器を作る方向へと進ませたという。つまりこれらの仕事も、多くの桃山織部を見たうえでの作者なりの解釈だという点に留意したい。形・装飾、さらに使い勝手のよさを、時代を意識しながら、すっきりと迷いなくまとめられたのが、小川博久氏の作るやきものの特徴だといえる。
左●「伊賀織部方円皿」。発表価格は315,000円。 右●織部作品を目当てに会場を訪れる人も多かった。

こんな重箱を見ていると、ご馳走を一杯詰めて仲間と宴会がしたくなる。
「織部釉丸小箱」の価格は10,500円。
どんな料理でも受け入れそうな織部皿。
作者の小川博久氏(左)。