展覧会への招待

Exhibition previews & reviews

  • 2008年9月 6日~2008年9月11日
  • 三上 亮 個展
  • 銀座 黒田陶苑 (東京都中央区銀座 TEL.03-3571-3223)
かつてのように、絵筆を一気呵成に運ぶ絵付の仕事はこの頃ほとんど見られない。本展の出品作でもそうで、茶碗や徳利、片口などの形は確かに馴染み深い作者らしさを感じるが、しかしこれらを作るために使われている土や釉薬、穴窯焼成することによって導き出された装飾性や素材感には、既存のやきものにない未知で、独特の世界観がある。「土ものの焼き方を、やっと見つけた気がする」と作者はいう。やきものの焼成を基本から改めて見直し、そこに生じてくるものを見逃さず、次にそれを独創的な形に採り入れようとする。そうして作られたものだけが、きっと時代を超えて生き続けるであろうことを、三上亮氏は証明しようとしていると思った。
左●「三面器」H38.0 W25.2㎝ 2008年 右●会場で観覧者と気さくに話す作者。
しっかりと焼き込まれた長方皿。
「三面器」には人気が集中し完売状態だった。
いかにも「やきもの」らしさが漂う湯呑み。