展覧会への招待

Exhibition previews & reviews

愛知県常滑市で作陶を続け、すでにベテランの域に入った伊藤雄志氏の新作展が開かれた。この作者の特徴は、陶と磁の両の素材を巧みに操り、ストレスなく相互の間を往き来して成果を得ていることだ。このあわいに身を置きバランスを取ることが、作域に好影響を与えているという。なるほど、練込みの磁器はモダンな意匠の軽やかな仕上げ、一方の粉引など土ものは、丁寧に作り込まれた趣ある雰囲気になっていて、異なる性格が楽しめる。また手間のかかる塩釉を好んで用いる点にも特徴があり、独自な素材感となっている。径20センチほどの鉢や皿でも30,000円以内で入手でき、良心的価格は特筆に値する。

左●「塩釉彩皿」W19.0㎝ 右●角型の皿にも人気があった。

新作について話す伊藤雄志氏。
「粉引浅鉢」は普段使いにいいサイズだ。
壁面に展示された「塩釉彩皿」。