陶芸家アーカイブ・ギャラリー

Digital Archives of Ceramic Artists & Potters in Japan

「花入」H12.5 W8.5㎝ 2007年
  • 【見本】
    千点 文雄/11代 千点田 文左衛門
  • SENTEN Fumio / SENTENDA Bunzaemon XI
  • 1945年/京都府生まれ
  • 東京都新宿区
  • 西新宿0-1-2 〒150-0001
  • TEL: 03-1234-5678  FAX: 03-1234-5679
  • 東京陶芸会正会員
    関東陶芸会準会員
    日本陶芸会会友

アトリエ・ノート(メッセージ) Message from the artist

私がこの頃思うこと

 これまで私は、実用的な食器を中心に作ってきましたが、この頃、伝統的な器か、それとも雰囲気偏重の流行の器かという、いわば二項対立のような状況に巻き込まれるのに抵抗を感じています。色は明るいものを多用し、ポップなものを意識しています。今後は、色使いも造形も、余計と感じるものから引いていって、限りなくゼロに近づけてみたいと思っています。それによって、密度の濃い新しい作品が発表できるような気がしています。

本文です。

プロフィールProfile

1945年 京都に生まれる
1966年 関西工芸大学陶芸科卒業
1969年 神奈川窯業訓練校修了
1971年 東京陶芸展に入選
1973年 渋谷センター街ギャラリーにて個展

1977年 東京都に築窯
1954年 関西工芸大学工芸科入学
      在学中に富本憲吉、近藤悠三、藤本能道に師事
1957年 日展に初入選
1958年 京都市立美術大学工芸科陶磁器専攻を卒業
1960年 京都市立美術大学専攻科修了
      日展で特選北斗賞受賞
1962年 パリ大学(フランス)の招聘により講師を務める(063年)
1963年 個展(パリ市美術館)
1966年 日展で特選・北斗賞受賞
      再びパリ大学の招聘により講師を務める(068年)
1967年 「現代国際陶芸展」(京都国立近代美術館)に出品
1968年 日本現代工芸美術展会員賞・外務大臣賞受賞
      現代工芸美術家協会評議員に就任
1969年 日展会員となる
1973年 「現代工芸の鳥瞰展」(京都国立近代美術館)に出品
1978年 WCC京都大会のプログラム・コーディネイターを務める
1979年 国際陶芸学会(IAC)、日本新工芸家連盟創立会員となる
      個展(デンマーク王立工芸美術館)
1983年 日本新工芸展文部大臣賞受賞
1985年 第3回国際陶芸ビエンナーレ・シャトウル展(フランス・ベルトラント美術館)に出品
1986年 「前衛芸術の日本1910-1970」(パリ・ポンピドゥーセンター)に出品
1987年 日工会会員となる
      「1960年代の工芸 昂揚する新しい造形展」(東京国立近代美術館)に出品
1988年 日展評議員に就任
      全関西美術展運営委員となる
1992年 「日本の陶芸〈今〉百選展」(パリ・三越エトワール)に出品
1994年 「国際現代陶芸展」(愛知県陶磁資料館)に出品
1995年 「ジャパニーズ スタジオ クラフツ」
      (ロンドン・ヴィクトリア&アルバート美術館)に出品
1996年 「京都から土と火のメッセージ2人展」(東京/京都/大阪・高島屋)
      京都府文化賞功労賞受賞
2001年 「京都の工芸 1945-2000」(京都/東京国立近代美術館)に出品


 

アーカイブ点描 (コラム) Column

土の強さを導き出す造形美

陶芸をはじめたきっかけは、いくつかの偶然が重なったものだった。学生時代にたまたま友人と旅行した東北・会津で、窯元を訪れた。陽の光が射し込む広々とした工房で、老練な陶工が、悠々と轆轤を挽く姿がいつまでも忘れられなかった……。こんなふうに、いつか自らの使う器を自由に作ってみたい、と思ったことからだったと千点文雄氏はいう。  東京の郊外に窯を築いて独立した頃は、ただ真っ直ぐに、力任せに轆轤を挽いて、灰釉の大物の皿や鉢を作っていた。それが美術館で、絵志野の名碗「卯花墻」(国宝)を見たことにより、一気に志野茶碗作りへと傾倒していった。この一碗の持つ、静けさのなかから湧き上がってくる意志の力を感じた。そこに真の強靱さのようなものがあると思った時、「陶芸とはなにか?」をはじめて意識した。  土や釉、また焼成など、陶芸独自の素材や工程によって生じ、しかも見る者にも伝わっていくものとは、なにか……?